yn2011's blog

ESLint で path alias を使っていない import 文を検出する

path alias とは

TypeScript では import 文で alias を使うことができる。

例えば、tsconfig.jsonpaths@ を alias として、以下のように from 句を記述するように設定できる。

// before
import Foo from '../components/Foo';
 
// after
import Foo from '@/Foo';

ただし、これまで通り相対パスを使った import 文を書くこともできるため path alias を使った import 文と混在してしまうという課題がある。

eslint-import-alias

steelsojka/eslint-import-alias を使うと、path alias を使っていない import 文の検出が可能になる。

例えば以下のように eslintrc.json にルールを追加する。

eslintrc.json
{
  ...
  "plugins": ["eslint-plugin-import-alias"],
  "rules": {
    ...
    "import-alias/import-alias": [
      "error",
      {
        "relativeDepth": 0
      }
    ]
  }
}

すると、相対パスを利用している import 文に対して ESLint がエラーを出す。

// error
import Foo from '../components/Foo';
 
// OK
import Foo from '@/Foo';

relativeDepth0 に設定すると同一階層への相対パスは許容になる。

// error
import Foo from '../components/Foo';
 
// OK
import Foo from './Foo';

relativeDepth が未指定の場合は同一階層もエラーを出す。

// error
import Foo from './Foo';

VSCode の importModuleSpecifier

ちなみに、相対パスを使った import 文が生成される原因の 1 つに VSCode の Quick Fix がある。

VSCode はデフォルトだと相対パスで import 文を生成する。settings.jsontypescript.preferences.importModuleSpecifier の値を non-relative に設定すると、プロジェクトの tsconfig.jsonpathsbaseUrl を元にして自動的にパスを生成できる。

こうしておくだけでも、相対パスを使った import 文の混入を未然に防ぐことができる。

まとめ

たかが import 文だが、こういった細かい部分を統一していくことは、コードベース全体をクリーンな状態に保っていくための基本だと思う。

割れ窓をできるだけ少なくしていくことで、新たに書かれるコードの品質低下を防ぐことができる。コードベースの内部品質を高めて開発生産性の向上へと繋げていきましょう。